名画鑑賞レポート20

今回は、「エクスペンダブルズ」で俳優業に待望の復帰を果たし、今なおも往年の味わい深さが残る土くさいアクションと確立した愛嬌あるスター像で、懐かしさを呼び覚まし、少年時代に戻ったかのような面持でいつも夢中にさせてくれるシュワちゃんの過去作を鑑賞致しました♪ No.60『エンド・オブ・デイズ』 いくら様々な敵と戦ってきた超人無敵のシュワちゃんだからと言って、遂に“悪魔”と対決させるなんて「どうかしてるぜ~」と言わんばかりのムチャぶり設定ですが、これが意外にも功を奏しています。 世界滅亡の危機なんて、どうせお遊び的な軽い感じで描いたんでしょ?と思われがちですが、西暦2000年という新たな時代の訪れに、人々が抱えていた恐怖心を煽るかのようなおぞましい雰囲気が特徴的で、世紀末感が見事に出ています! ヴァチカン教徒とサタンの因縁、“花嫁”を捕えてのサタン復活の儀式など、宗教的要素を盛り込んでおり、本格的な仕上がりに。 これまたガブリエル・バーン演じるサタンの殺気めく危ない感じが本当によく伝わってきて、余計に翻弄させられます。 スタン・ウィンストンが手掛けたサタンのクリチャーデザインの不気味さはおろか、電車の大爆発や教会の崩壊シーンと、画面一杯に漲るディザスター描写には圧巻させられます! 妻子を亡くしたことへ苦悩し落ちぶれた主人公を演じたシュワちゃんは、哀愁があり人間味が出ておりました。 サタンとの対決は苦戦を強いられ、いつものシュワちゃんとは違う最後のオチの着け方は斬新…

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名画鑑賞レポート19

No.57『ボーン・アイデンティティー』 記憶を失ったCIA工作員ジェイソン・ボーンが、自分の過去の真相に迫るべく、CIAと対峙する3部作に亘って製作されたスパイ・アクションのシリーズ1作目。 2000年代のアクション映画の流れを確実に変えたとも言える、リアルさを徹底的に追求した究極のファイトシーンは、映画史に刻み込むほどの体現美! その最たる技を初お披露目することとなった、夜の公園で、2人の警官を素早く倒し銃を奪うシーンは、あまりに華麗で、初見時は見返しては、ボーンの真似をしていました(笑) それからも壁を見事に伝うシーンや、自宅に突如襲いかかる刺客との肉弾戦、対向車線の中で繰り広げる警察とのカーチェイス、そして階段の踊り場から宙を舞って放つ銃撃戦と、そのどれもがこだわり抜かれた演出でみせ、インパクトを植え付けます。 さらに、驚愕のアクションを堪能させるだけでなく、「自分はいったい何者なのか?」奥深く閉ざされた謎を一つずつ解明していく過程が、同じ観客目線に立って描かれているため、緻密に入り組んだ物語の世界観に没入させられます。 これまで繊細で、坊ちゃん色のあったマット・デイモンが、シリーズを通して、アクション俳優の地位を確立していく成長ぶりが、これまた面白いところです。 No.58『ボーン・スプレマシー』 前作から2年後、新たな人生を送っていたボーンが、CIAの仕業により、恋人が犠牲となったことで、復讐を果たそう…

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名画鑑賞レポート18

No.54『レインディア・ゲーム』 刑務所を出所した青年が、同僚の親友になりすましたことから、カジノ襲撃計画に巻き込まれるクライム・サスペンス。 親友の文通相手に近づきたかったがために、まさか予想だにしないとんでもない方向へと大きく二転三転する展開が秀逸! 首謀犯ガブリエルにバレない様に大胆にハッタリをかますルーディにニヤニヤさせられながらも、実はもう既に観客は騙されているんですよね。 クライマックスに明かされる事実までの伏線が、決して無理なく組み込まれているだけに、巧妙に覚られずに練り上げられた脚本がとても素晴らしいです。 ベン・アフレックは、この頃いまいち冴えないキャラクターをよく演じていましたけど、逆にこういう役柄が型にはまっていました(笑)それにしても、ホントよくぞ監督業を成し遂げるまでに成長しました♪ ゲイリー・シニーズの危ないキレっぷりも良かったけど、彼以上に恐ろしかったのは、シャーリーズ・セロンに他なりません!美女に隠された二面性、いや三面性…ひえ~女性って恐いですね(笑) 巨匠ジョン・フランケンハイマー監督の遺作にふさわしい力作でありました。 No.55『セルラー』 突然監禁された女性から電話がかかってきた青年が、命綱である通話を切らずに、女性からの指示のもと、助けようと奔走する姿を描いたサスペンス・スリラー。 冒頭約5分で、ジェシカが訳も分からず誘拐されてしまうという急速な展開から幕を開け…

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名画鑑賞レポート17

No.51『マーキュリー・ライジング』 偶然政府の機密情報の暗号を解読した少年を守るFBI捜査官の闘いを描いたサスペンス・アクション。 両親を殺され、自閉症を患う孤独な少年を何としてでも助けようと、必死に立ち向かうブルース・ウィリスのかっこよさは半端じゃない。 巨大な陰謀が渦巻こうが、たった一人で果敢に突き進む姿は、彼以外の適役がいるだろうか…! サイモンが突如姿をくらましたり、人混みの中で命を狙われたりと、気の抜けない展開の連続と、ジョン・バリー手掛ける音楽が相俟って、緊迫感ある物語は見応えがある。 その中で、子供に対する扱いが不器用ながらも、優しく諭し、サイモンとの距離を縮め、まるで父子のような関係を築いていく心温まるドラマも素敵に仕上がっている。クライマックスまで感動的にするとはね~♪ サイモン役のマイコ・ヒューズ君の仕草や目つきなど、自然体にみせる高い演技力に目を奪われました! ちなみにサイモン役の吹替には矢島晶子さん、プログラマーのレオ役には藤原啓冶さんという「クレヨンしんちゃん」コンビの声優さんが揃い、贅沢でした(笑) No.52『ジャッカル』 米国要人暗殺の依頼を引き受けた大物殺し屋ジャッカルを追うため、FBIより協力要請された元IRAのデクランの対決を描いたハードボイルド・アクション。 ブルース・ウィリス史上最も冷酷なキャラクターと断言できるほど、一度観たら、この凄味ある不気味な存在感は忘れられない! 武器製造の…

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名画鑑賞レポート16

No.48『ドリームキャッチャー』 スティーヴン・キングの原作を「再会の時」ではメガホンを取り、「SW」シリーズの脚本家でもある巨匠ローレンス・カスダンが映像化。 不気味な異世界に観客を放り込む挑戦的な作風に圧倒される強烈な一作! 一回見れば、ある程度の耐性がついた状態で再見できるのだが、本作の規格外の世界観は、二度観ても本当に恐ろしくて、ドキドキが止まない! 「スタンド・バイ・ミー」的な4人の男たちの少年時代を回顧させ、ミステリー調になるかと思いきや、軍隊やエイリアンが登場し「ミスト」的なSFパニック映画へと急転する展開が驚愕で、一体何が起きているのか分からなく、不安に陥れる演出が、最高に良く出来ていて巧いんだよな。 蛇の様なニョロっとしたエイリアンのデザインがとんでもなく気色悪く、便器のシーンはトラウマ物(笑) ジョーンジー役のダミアン・ルイスが二面性ある役柄を器用に演じ分け、ヤバイ顔つきはまさに役者魂を感じさせる気迫。TVドラマ「HOMELAND」の狂気な怪演ぶりもこれで納得できるわけだ。 ただいまいち、4人の男たちのドラマが、しっくりこず、個性をうまく引き出せていなかった。“超能力”も活かしきれておらず。 No.49『クローン』 フィリップ・K・ディックの短編「にせもの」を「コレクター(1997)」「ニューオーリンズ・トライアル」のゲイリー・フレダー監督が映像化。 “果たしてスペンサーはサイボーグかどうなのか?”バリバリな…

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名画鑑賞レポート15

No.45『ダブルチーム』 ヴァン・ダムと、あの香港映画の巨匠ツイ・ハークがタッグを組んだ、面白さ絶対保証の一級作! 出だしの、XRT車両を奪取し、敵の包囲網を切り抜けるド派手なチェイスシーンから、魅せまくってくれます。 本作の敵役には、なんとミッキー・ロークというキャスティングに、今観てもこの共演には唸らされます! しかもクライマックスは、地雷原が敷かれ、さらにトラまでもが放たれるというトンデモな設定の肉弾戦。初見時に受けた鮮烈な印象は、今でも残っております。 また相棒役には、デニス・ロッドマンという異色のコラボにも驚かされる。でも、これが意外とハマり役だったりするんだよな~。 そして忘れてはならないのが、ストイックすぎるヴァンダムの筋トレシーン。壁をつたい、天井に足をかけたり、バスタブを持ち上げたりと、思わず「やりすぎだろ!」とツッコミ必至です(笑) ジョン・ウーと組んだ「ハード・ターゲット」もそうですが、ヴァン・ダムはアジア系監督とやった方が、味が良く出ておりますね。 No.46『沈黙の聖戦』 こちらは、“我らのオヤジ”セガール×「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」の監督にして、「少林サッカー」のアクション監督でもあるチウ・シウトンという、絶妙なコラボ! 2000年代作品において、「DENGEKI 電撃」に次ぐ上位作品だと思います♪ 身動きが軽やかすぎる点に関してはご愛嬌ですが、セガール拳の美しさ、バレットタイムを駆…

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名画鑑賞レポート14

No.42『ランボー 怒りのアフガン』 もはや戦争映画?(笑)と錯覚させるくらい、スケールの大きいアクションがテンコ盛りのシリーズ第3作目。 元上官にして恩人でもある、囚われたトラウトマン大佐を救うという設定が、憎いほど良く出来ています♪ ソ連軍相手に、ランボーと大佐が協力して、立ち向かう姿が超絶カッコ良すぎるんだよな~)^o^( 一体どうやって撮影したのか気になる、想像を超えたクライマックスの戦車対ヘリのバトルシーンの凄さに、気持ち良すぎるぜ! (ホントこういった規格外のアクションものって、最近めっきりなくなったよな…。) これで完結かと思いきや、4作目も製作されちゃいましたが、やっぱり個人的にはこれで幕を閉じてもらいたかった。 No.43『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』 前作よりも、捜査チームを結成したり、凶悪な爆弾魔グループが登場するため、刑事映画としての度合いが一気に濃くなり、シリアスな作品となった第2作目。 アクションのキレ味も相変わらずの素晴らしさで、特に公園での遊具を活用して、華麗に敵を倒していく姿は、まさに芸術!さらに棒を使ったバトルシーンでのジャッキーの完璧な立ち回りには感動を覚えます! ラストの“アパアパ”との対決は、何回観ても印象深いな~(笑) そんな緊張感ある物語の中で、警部の下痢ネタに爆笑させられました。メイが警部のトイレの扉を勝手に開けて入る所なんか、最高すぎる!! クスッとした笑いを自然と織…

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名画鑑賞レポート13

No.39『ポリス・ストーリー/香港国際警察』 本作が、どれだけの映画作品と世界中の人々に多大なる影響を与え、“ジャッキー・アクション”というひとつのジャンルを築き上げてしまったのか。作品の偉大なる力強さに、今回も身が引き締まる思いで鑑賞致しました! アクションの独創性、ノースタントという極技、緊張感の中でのユーモラス。極限の面白さに挑み続けるジャッキーの手腕は天才としか言いようがありません! あ~もう、民家集合体の中を車で突っ込みまくる驚愕のシーンから、歌なしの主題歌が流れる中、敵一味を追いかける冒頭シーンのぞくぞく感は半端ありません!警察署で複数の電話に出るシーンは、ひとり電車内で笑いが抑えられなかったです(笑)クライマックスのデバートでの怒り爆発のジャッキーに超絶燃えまくりでした!! ジャッキー映画を観ると、すごく夢をあたえてもらえた気分になるのは、なぜなんだろう~(笑) No.40『ランボー』 「エクスペンダブルズ」を皮切りに、往年のアクションスター復活ブームが続いている昨今で、異様にスタローン大将の「ランボー」が観たくなりました! 警察の屈辱に、たった一人で、あの手この手で挑んでいく大将の勇姿に奮い立たされます♪ ただ1作目に関してはアクションは控え目な方。むしろベトナム戦争から帰還した兵士の苦悩や悲しみを捉え、打ち明けることのできない青年の心の叫びに、胸が締め付けられる思いでした。 痛烈な社会的メッセージとサバイバル…

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名画鑑賞レポート12

No.36『ネイビー・シールズ』 今でこそ、特殊部隊に焦点を当てた映画は多く輩出されておりますが、製作当時が90年代初期ということもあり、特殊部隊映画のジャンルを打ち立て始めた決定的な作品だと思います! 隊員同士が交わす指令のサイン、敵地へ銃を構えながら潜入していくなど、特殊部隊の“いろは”の行動がたっぷりと観られ、壮絶な戦闘を体感できる真っ直ぐなアクション映画でもあります♪ さらに仕事以外での仲間との付き合いや、仲間を死なせてしまったことへの後悔や衝突が描かれており、隊員の織成す熱いドラマがよりイイ味を出しています。 主演のチャーリー・シーンの破天荒ぶりも健在で、撤去された車を自転車で爆走し、見事なテクで奪い返す姿には笑わせてくれますが、きっちりとアクションもこなす彼の天性には、やはり頭が下がります! No.37『ソウ2』 推理要素が前作より弱まったものの、集団心理をえぐるゲーム的展開が秀逸な面白さを放ったシリーズ第二弾。 まさに本作こそが、昨今のソリッド・シチュエーション・スリラーの原型となり、強い影響力を与えたのではないかと思います! 個人的には、1作目よりも、シリーズの中で最も熱狂させられた作品でした。 アマンダの衝撃的な位置づけも、本当に良く練られたものです…!! No.38『リーサル・ウェポン4』 仲間との絆の強さを美しく描き、完結編としてふさわしい終わり方で幕を閉じ、改めて感動し…

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名画鑑賞レポート11

No.33『ハンテッド』 “追跡者”演じるトミー・リー・ジョーンズと“殺人犯”演じるベニチオ・デル・トロが攻防戦を繰り広げるサバイバル・アクション。 ナイフ・アクションと執念の追跡を丹念に見せ、リアルなサバイバル劇を堪能できる力作。 「逃亡者」「追跡者」の連邦保安官ジェラードを彷彿とさせるジョーンズのじわじわと追い詰めていく姿は、さすが説得力があり、魅了させられます♪ 逃げ隠れする犯人の足跡を辿るという追跡方法は、まさに「フレコネ」を手掛けたウィリアム・フリードキンらしい独自の演出仕込で、特にラスト約30分は見物です! ただ、ハラムが戦争を通して、PTSDに苦しめられているのは理解できるのだが、なぜそこまで連続殺人犯へと陥っていくのか、そのプロセスが説明不足の為、いまいち悲壮感に感情移入できないのが難点。 No.34『ドーン・オブ・ザ・デッド』 今やどんなゾンビ映画の邦題でも、この言葉を入れれば、何となく箔がつく!?とされている、「~オブ・ザ・デッド」ブームの火付け役となった名作「ゾンビ」のリメイク。 終末世界への絶望感、残された人々のあがき、走るゾンビの圧倒力、惜しむことのないグロ描写と、ツボを完璧に押さえ、21世紀のゾンビ映画の手本とも呼ぶべき傑作です! そう言えば、監督はザック・スナイダーだったとは…完全に忘れておりました(^_^;) エンドクレジットまで、ゾンビが執拗に映し出される描写が、これまた一層おぞましさを煽るん…

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